T セルフレームの一般的な調整方法
セルフレームは専用ヒーターで温めることで柔らかくなり、フィッティングや、変形の修正をすることが出来ます。
※セルフレームと総称で呼んでいますが、現在、プラスチック枠のフレーム素材として、セルロイドのフレームは少なく、大半はアセテートが使われています。
1 ブリッジ部分の調整
@フロント部分の面ねじれを調整する。
調整前。
フロント部分の左右のレンズ面がねじれた状態。
ヒーターに部分的に温めることが出来る器具をつけ、ブリッジ部分を温めて、ねじれを調整します。
※レンズに熱クラックが発生しないように、レンズを外してヒーターで温めます。
左右のねじれを調整した状態。
Aフロント部分の逆ぞりを調整する。
調整前。
フロント部分が反り返っています。
逆ぞりの調整も、ヒーターに部分的に温めることが出来る器具をつけ、ブリッジ部分を温めて調整します。
※レンズに熱クラックが発生しないように、レンズを外してヒーターで温めます。
調整後。
顔に対して適度な角が付いた状態。
Bフロント側面(智の部分、テンプルの広がりに影響)の調整。
調整前。
左の智部分が広がっています。
ヒーターに部分的に温めることが出来る器具をつけ、智の部分を温めて調整します。
※レンズに熱クラックが発生しないように、レンズを外してヒーターで温めます。
調整後。
智部分の広がりを調整したため、
左右のテンプルが同じ広がりになりました。

逆に、智の部分を広げる場合もあります。
2 テンプル部分の調整
@テンプルの抱き付け。
調整前。
左右のテンプルの曲がり方が違います。
左のテンプルが真直ぐになっています。
テンプルの部分を温めて調整します。
調整後。
真直ぐだった左のテンプルに、抱き込みをつけて、左右を揃えました。
A先セル部分の曲げ位置。
耳に合わせて、曲げ位置を調整します。
曲げ位置を手前してみます。
先セル部分を温めて、一度真直ぐに調整します。
曲げたい位置(今回は手前)に、曲げを作ります。実際は、耳の掛かりに合わせて、曲げ位置、角度を調整します。

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